イギリス大学院に合格したけど、入学までに何をすればいいかわからない...
このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
今回は、渡英前に絶対にすべき留学準備についてお話していきます。
本記事の内容- イギリス大学院で必要なスキル
- イギリス大学院生の就職活動
- 渡英前に必ずすべき準備
この記事の筆者は、イギリスで2つの修士号を取得しました。
私は、「入学すればどうにかなるだろう」という気持ちで渡英しましたが、もっと準備しておくべきだった... と後悔しました。
本記事では、実体験を踏まえて、イギリス大学院入学前にすべき準備6つをご紹介していきます。
もくじ
イギリス大学院留学の準備:①アカデミックスキル
イギリス大学院留学を成功させるには、英語力に加えて、アカデミックスキルが不可欠です。
日本とイギリスでは、授業や課題の内容、評価方法が全く異なります。
例えば、日本では「暗記」が重視されますが、イギリスでは「議論」をより重視します。
日本式の勉強方法しか知らないままイギリス大学院に入学すると、授業についていけなくなってしまいます。
アカデミックスキルとは?
アカデミックスキルとは、大学での専門的な研究に取り組むための能力や技術のことです。
たった1年しかないイギリス大学院では、これらのアカデミックスキルを習得してから入学すべきです。
大学院の授業が始まってからでも、大学で開講されるサポートコースを受けることができます。
しかし、アカデミックスキルを習得しながら授業に参加し、課題をこなす、というのは非効率かつ、時間・体力的にもなかなか厳しいです。
アカデミックスキルがないとどうなる?
アカデミックスキルがないまま進学すると、課題が不合格になってしまう可能性が高まります。
特に、エッセイや論述式テストの課題では、批判的思考力が問われています。
渡英前から批判的思考力の訓練をしていないと、「ただのレポート」を提出することになり、合格点に到達できません。
さらに、イギリス大学院で提出するエッセイでは、アカデミックライティングのスキルが必要です。
アカデミックライティングのスキルがないまま書いたエッセイが、合格点に達することはありません。
実際、私はこれらのアカデミックスキルがあったとは言えない状態で渡英したので、入学当初はとても苦労しました。
アカデミックスキルを鍛える方法3選
大学院進学準備コースやPre-Mastersプログラムを利用すると、イギリス大学院で必要なスキルを効率的に習得できます。
beoの大学院進学準備コース(Master’s Preparation)- 留学エージェントのbeoが開講
- イギリス大学院への進学保証あり
- IELTSのスコアなしで、イギリス大学院に入学できる
- リアルに再現されたイギリス大学院の授業を通じて、様々なスキルを獲得できる
- 費用:約145万円(詳細はこちら)
- イギリスの大学院が個別に開講
- 英語力やアカデミックスキルをイギリスで習得できる
- 進学保証はないが、真面目に取り組んでいれば大学院に進学できる
- 費用:約£12,000~£19,000 + 現地での生活費(大学や専攻によって異なる)
- 詳しく知りたい方は、「大学名+Pre-Masters Programmes」で検索してみてください
様々な理由で上記コースの受講が難しいという方は、以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。
海外大学院で必要なスキルを鍛える方法(独学編)- 日本の大学の英語のみで開講されるクラスを受講する
- TED Talksで関心のある動画を視聴する
- BBCニュースを倍速で聞く
- 海外大学のオンラインプログラムを受講する
- 進学予定の大学からReading Listをもらい、読み込む
筆者の経験談
私は、大学院から事前にリーディングリストをもらい、入学前に読み込みました。
入学前に、だいたいの専門用語を把握できていたのは大変役に立ちました。
また、MBA進学前は、無料で開講されているオンラインコースを受講し、基礎的な知識を学びました。
beoやイギリス大学院が開講する準備コースを受講すると、効率的にアカデミックスキルを学ぶことができます。
しかし、独学でも工夫次第で、イギリス大学院に必要な英語力やアカデミックスキルを身に付けることができます。
イギリス大学院留学の準備:②生活リズムの確立
大学院入学後の生活を想定して、渡英前から生活リズムを確立しましょう。
イギリスの大学院に進学すると、勉強する時間が非常に長くなります。文献を読んでも読んでも終わらない... という経験を最初の方はするのではないでしょうか。
でも、ここで生活リズムを崩してしまうと、勉強効率も全て崩れていきます。
よって、渡英前からルーティンを確立し、それを維持できると理想的です。
大学院入学後の一日の勉強時間は、英語力や専攻によって様々ですが、だいたい6〜10時間以上です。
英語で勉強するというだけで、ネイティブよりも余分に時間がかかってしまいますよね...
例えば、私は、授業のない日は以下のようなスケジュールで生活していました。
勉強が終わらないからと言って、朝方まで勉強しても非効率的です。
渡英前に生活リズムを確立し、入学後も効率的に勉強に取り組めるようにしたいですね。
イギリス大学院留学の準備:③ストレス発散方法の確立
留学生活はキラキラしたものに見えるかもしれません。
しかし、実態は、自分との闘いであり、孤独やストレスとの闘いです。
慣れない海外で生活するなかで、確実にストレスが蓄積されていきます。
また、イギリスの冬は暗く、とても落ち込みやすいです。
そんな中で、一年間の留学生活を乗り切るには、自分だけのストレス発散方法を持っておくことが不可欠です。
お勧めのストレス発散方法- 散歩や筋トレ、ヨガ
- 料理
- 音楽や映画、ゲーム
課題の締め切りが迫る中で、映画を観たり、ゲームをしたり、というのは罪悪感があるかもしれません。しかし、日常生活から娯楽を全て排除して、不眠症やうつ病になると元も子もありません。
真面目に取り組んでいれば、必ず乗り越えられるので、気分転換をしながら取り組みましょう。
イギリス大学院留学の準備:④就活の準備
現地就職するにしても、日本に帰国して就職するにしても、留学前から就活の準備はしておきましょう!
留学前に「就活は留学してからでいいよ。渡英前にはしなくて良い」とアドバイスを受けましたが、就活はできるだけ早く始めた方がいいです。
卒業後、博士課程に進学したり、研究者を目指す方はこの限りでないと思います。
しかし、卒業後に就職するのであれば、大学院入学前から就活対策をするのは必須です。
日本に帰国して就職する場合
日本で就職するのであれば、渡英前の業界研究や企業研究・テスト対策は必須です。
実際、就職エージェントにWEBテストの相談をされる方は、毎年結構いるみたいですよ。
イギリスでは、就活対策の本が手に入らないこともあります。電子書籍化されていない本は、イギリスまで持って行きましょう。
新卒就活のパターン3つ
筆者が目にした大学院卒業後に日本に帰国して就職するための新卒就活のパターンは、3つありました。
新卒就活のパターン①- 渡英前(日本の大学に在学中から)、インターンに参加
- 志望する就職先を数社に絞って、渡英
- テスト対策は万全
- 渡英後も、日本人同士で面接対策
- ロンドンキャリアフォーラムや他の就職エージェントをフル活用
- 修士論文提出前には、内定をもらう
- 大学院留学中は、留学生活を存分に楽しむ
- 留学中に出会った人たちに刺激を受けながら、志望する就職先を絞っていく
- 修士論文を提出し、日本に帰国してから本格的に就活を始める
- 大学在学中に、本格的に就活をする
- すでに内定を獲得した状態でイギリス大学院に入学する
- イギリス大学院は1年間のため、入社をまってもらい、修論提出後に入社する
就活はとても大事ですが、せっかくのイギリス大学院生活を犠牲にするほど就活に取り組んでしまうと、もったいないです。
以下のような就活パターンは、極力避けましょう。
避けたい就活パターン- 就活最優先で、授業を半分以上欠席し、移民局から警告をもらう ※大学は留学生の出席状況を移民局に報告する義務があります。タームの半分以上を欠席すると、移民局から警告が届きます。
- 就活に時間をとられるため、コースメイトたちと交流しない
- 課題に取り組む時間がないので、セルフ・プレジャリズムで提出する ※セルフ・プレジャリズムとは、自身が過去に提出したエッセイなどの課題をコピーして、再び提出することです。
筆者の経験談
私は、エージェントを活用したおかげで、就活を始めてから約1か月という短期間で内定をもらうことができました。
留学中のインターンが評価され、とんとん拍子で内定を頂きました。
日本とイギリスの時差の関係で、スケージュール調整をするのは大変でしたが、一日のうち、8時間は大学院関連の事柄に費やし、残りの時間を就活にあてていました。
イギリスで現地就職する場合
現地就職するのであれば、CV(英文履歴書)の作成やLinkedInの使い方の勉強、コネクション構築に渡英前から取り組みましょう。
詳細は割愛しますが、CVの書き方やLinkedInを使いこなすコツは以下です。
CVの書き方- 原則、A4用紙1枚にまとめる
- できるだけ簡潔にまとめる
- 数値化した実績を書く
- 日本企業の場合、一言説明を書く
- 年齢や性別は書かない
- 写真を添付しない
- ビジネス風の写真を使う
- 社名と業務内容の要約を経歴に追加する
- 言語やスキルについて書く
- 設定を「Open to find a new job」に変更する
LinkedInは日本ではまだメジャーではないかもしれませんが、プロフィールをきちんと書いていると企業のリクルーターから連絡がくることもあります。
現地就職を目指すのであれば、LinkedInのプロフィールをしっかりと完成させておきましょう。
また、海外で就活をする際に、コネクションは非常に重要です。
なぜなら、転職マーケットで募集がかけられる前に、採用活動が終わってしまうこともあるからです。
例えば、ポジションに空きが出た場合、まずは社内でそのポジションの募集がかけられます。
従業員やその知り合いにも最適な人材がいない場合に、一般にむけての募集がかけられます。
よって、留学前からLinkedInなどを駆使して、リクルーターや志望する会社のひととコネクションを構築しましょう。
大学院の勉強と就活の両立はなかなか大変なので、入学前からしっかりと準備していきましょう!
イギリス大学院留学の準備:⑤自炊の練習
これは盲点かもしれませんが、自炊のスキルが留学生活の充実度を左右すると言っても過言ではありません。
イギリスでは、簡単に手に入る食事はサンドイッチやパスタ、カレーぐらいしかありません。
安く済ませられる外食もマクドナルドやサブウェイなどになってしまいます。
大学内にレストランやカフェなどもありますが、土日は閉まっていたりします。
栄養バランスや金銭的負担を考えると、安く手に入る食材で素早く料理するスキルは、留学の必須スキルです。
イギリスでは、手に入りにくい食材もありますが、ジャガイモ、人参、玉ねぎ、もやし、なす、鶏肉などは簡単に入手できます。
また、和食を作れると、精神的安定にもつながります。
唐揚げやお寿司を作れると、ホームパーティーで大活躍できますよ♪
イギリス大学院留学の準備:⑥歯の治療や健康診断
渡英してから、「虫歯が見つかった!」、または、「病気が見つかった!」となると大変です。
例え、留学保険に加入していたとしても渡英に発症していたであろう虫歯や病気は保険の対象外になってしまいます。
また、イギリスの公的な医療保険サービスであるNHSは、原則無料で受診できますが、予約がとりにくく使いづらいです。
実際、イギリス人でも、NHSは使わずにプライベートの病院を利用するひともいるそうです。
渡英前にしっかりと健康管理をして、不安なく留学生活を送れるようにしましょう。
まとめ
今回は、イギリス大学院留学を成功させるためのコツについてお話しました。
内容をまとめると以下です。
- アカデミックスキルを習得する
- 生活リズムを確立させる
- ストレス発散方法を見つける
- 就活の準備をする
- 自炊の練習をする
- 歯の治療や健康診断を受ける
たった1年間しかないイギリス大学院生活を、なんとなく過ごしてしまうともったいないので、渡英前からしっかりと準備をして後悔のない留学生活を送りましょう!